[PR] 入院 東京 作品置き場 ... ただそれだけの byオクヤ
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Fateのファン作品置き場(ただし、BL要素多大に有) CPとしては弓士中心。 (時々碧羅が槍弓とか、他のCPをかいています) 掲示板がわりにコメント書いていただけると喜びます。
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通勤中、よく音楽を聴きます。
好きな曲より、想像力を掻き立てる音楽を繰り返し
飽きずに何度も何度も聴いては、妄想力をUPしてゆきます。

具現化するのはいつの話やら凹

今はともかくイメージトレーニングです★
投影魔術に特化してぇー(切実)

(続きにて 弓士 毎回同じネタですまん でも好きなんだ!)

―――

初めて誰かを、憎いと思った。

どれだけの積み重ねで、辿り着けたのか。
どれだけの痛みを伴って、漸く手が届いたのか。

――― そんなモノ、本人にすら分からない ―――

答えようもない答えを、欲しいとは思わない。
ただ今目の前にある事実が全てで、許せないと
思っているのも真実で、―――けれど自分は
どうしたいのかなんて分からない。
分からないから、ただ在るがままに動いていた。
頭も、心すら伴わないままに、この手が、拳が
男を殴りつけていた。
渦巻く感情を上手く説明出来ないままで、子ども
の癇癪当然のままで、それでも殴られた方はさも
当たり前に受け止めるから始末にを得ない。
行き場のない、怒りなのか憎しみなのか分からない
蟠りを、昇華する術を持たずにただ発露する。
ただ思い切ってぶつけて、それから―――それから
俺は自分の本当の望みに気付いたんだ。

失いたくないと、
このまま終わりになんかしたくないと
―――永遠の別れを、少しでも引き延ばしにしたいと願ったんだ。

「―――文句があるならいくらでも……何だって、
聞いてやるよ。」
落ち着きを取り戻し、自分がとんでもないことをしで
かしたと理解したとき。
罵声は勿論、覚悟はしたくないけれど殺される程度に
は激昂するだろうとは、半ば心積もった。

   「―――何を言ったところで無駄だろう。」

それなのに、俯く自分の後頭部に置かれた掌の、その
温かさと大きさに自分がまだまだ子どもであると思い
知らされた。
本来なら、反発し抵抗を持さない自分が、何故か今だけ
は胸に詰まる思いに跳ね退ける力さえ残されていない。

      いっぱいいっぱいだった。

グチャグチャになる自分の思いと、たったひとつの
願いと、思わぬ悲しいくらいの優しさにいっぱいになっていた。
息を吸うことも忘れそうで、けれど生きているから自動的
で、それでも呼吸を上手く継げなくて、酸素を喘いで目頭
が熱くなる。
泣くもんかと意地になる心もどこかへ置き去りで、勝手に
潤む瞳には視界不良もいいところにおまえの姿がぼやける。
おまえの顔が目の前で歪む。
「ふっ……ん、っ……」
唇にかさつく感触が重なる、それが男の唇であると理解
した途端、溢れる思いと共に涙が零れ落ちる。
堪えれば堪えれるだけ流れてゆく雫を、心を、受け止める
ように掬うように男の唇と大きな掌で拭い去られてゆく。
熱い。
焼けるように熱く焦がれる思いを、ゆっくりと鎮めるよう
に伝う男の温もり。
今、確かに俺の前に居て、消えずに存在してくれる奇跡。
「……ごめん、っ……」
本来ならば、してはならなかった行為。
座に還り、答えを取り戻した男が立つ剣の丘。
その真っ直ぐな背中こそ、歪められてはならなかったのに、
俺の身勝手な願いが一時的にせよ遠ざけてしまった。
だから謝らずにはを得ない。
不本意だろうに、それでも今こうして在ってくれることが、
こうして触れてくれることが、―――こんなにも堪らない
気持ちにさせられて、同時に罪悪感に苛まれる。
だからごめんと、募る言葉の無力さを奪うように口づけが、
何度も、何度も俺へと降り注ぐ。
「―――衛宮士郎。」
重なる吐息の間に間に継がれた俺の、おまえの名前。
「告げたはずだ、何を言っても無駄だろうと……文句も
罵声も私には無い。だが敢えてひとつだけ告げるのならば、
―――ありがとう。」
「アー、チャー?」
「ありがとう、答えを……思い出させてくれてーーー」
不意に掴まれた手を重ね、男は俺の手首に唇を寄せて目を伏せる。
「ありがとう……こうして、もう二度と触れることはないと
思っていたおまえに―――また触れられることが出来るよう
になって、ありがとう士郎。」
涙は、一度流されるとどうして、こんなにも尽きることなく
溢れるのだろう。
「っ……ぅ……ぁ……あぁっ……」
声にならない、言葉にならない。
思いが、心が、願いがこんなにもこんなにも熱く、いっぱい
になって溢れてく。

俺の方こそ、
俺の方こそがありがとうなのに、
詰まる気持ちで喉は塞ぎ、
零れるのは嗚咽と震える歯の音しかなくて
―――それでも、滲む視界の中でおまえは俺へと微笑みかけてくれた。

アーチャー。
俺が、自分の望みを持たない俺が唯一願ったただ一人。
衛宮士郎はおまえを―――英霊エミヤを愛しているんだ。

(心、赴くままに)
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